前回の個展より、5年振りとなる新作による倉本克人展を開催致します。
倉本克人は、まだまだ無名の画家です。しかし、その作風と視点は大変興味深く、将来を予感させると考えています。
この度のテーマは 「ordinary days-ふつうの日々-」 作家自身の近しい周辺の人々、自身の子供の頃から日常の中で普通にあった、そして今もある様々な特別でないものたち。近所のおじさん、いとこ、中学生、インスタントラーメン、サプリメント、ロボット、ザリガニ、蚊取り線香など。それらがテンペラという西洋の古典絵画技法によって無光沢な真っ白な画面に克明にそして繊細に描かれ、何とも言えぬやさしさと郷愁を誘います。
本展では、画廊空間全体が倉本作品の白い画面によって覆われ、そこに出現する不思議な緊張感とやさしさ、郷愁、そして自身のこれまでの人生の回想を想起させてくれるのではないかと思います。
新作、11点と共にご高覧頂く予定です。是非ともご来廊賜りますようご案内申し上げます。
梅津宏規
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