‘88年にその活躍を惜しまれながら歿した日本画家・高橋常雄と今や日本を代表する作家に成長しつつある彫刻家・上原三千代の世界にスポットを当てた展覧会です。
本展では高橋常雄氏の代表作「上毛三山」3点(60号2点と40号1点)と上原三千代の旧作から「YUUKO」像、「私を構成するもの」シリーズ、「下仁田」シリーズなどの中から9点を展示ご高覧いただきます。
高橋常雄は、前橋生まれで院展時代大観賞、春季展賞などの受賞を重ね、晩年は日本美術院同人とし活躍し、旧山種美術館コレクション(現高崎タワー美術館)他重要な日本画家としてコレクションされ、現在でもその功績が評価されています。
上原三千代は、下仁田出身で日本の伝統的な木造彫刻の技法(木心乾漆彩色彫刻)を使いながら次々に新しい今日的な彫刻を送り出し‘01年の高崎市美術館での個展以降、東大寺開眼1250年記念「菩提僊那」像制作、‘03年の東京都現代美術館企画展出品などで活躍する今最も注目される木彫作家の一人です。
この全く異なる2人の、しかしながら岩絵具という共通の顔料によって独自の世界を確立したそれぞれの代表作を通して、フランス語のREVUE(レヴュー)「検証」と題し、群馬の美術の一時代をご覧頂きたいと思います。
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