- 20010年企画展 -
10:30AM-7:00PM
(火曜休廊)

<2010年画廊企画PART6>

加茂幸子展

C'est la vie

2010年8月21日[土]-29日[日]
AM10:30―PM7:00(火曜休廊)

展覧会によせて

私はよく二人の人物の組み合わせだったり、人物と動物の二つ以上の生き物の組み合わせを制作します。これはイメージに変化や新鮮さを持たせたいということもありますが、その二つのモチーフの関係性を感じながら制作することに面白みを感じているということもあります。どちらか一方の形のある部分がもう一方の形との緊張関係にあったり、相似形を持っていたりする。またもう一方の形が相手方の形を支配して形作る。私の制作上のイメージは想像に基づく事がほとんどなので、そもそも空間上に想い描くがままに、どのような制約も無く形作れるのですが、先に挙げたような二つの形の関係を探る作業はその制作に手応えと意外性をもたらしてくれるようです。

もしかすると現実の生活でもそのような事はあるかもしれません。相手あっての人間関係の中に、面白みやアイデンティティを求めている。ちょっとこじつけじみてますが、そのような事もあるような気がします。

加茂幸子

フランスには今でも、酒を酌み交わしながら人々が踊り、弾き語りのシャンソンを聞きながら、人生の喜怒哀楽を発散する場所がある。ホールで唄う歌手たちはその場の空気や人々の要望に応えながら、半ば即興的にその時の思いを歌に込め、人間の深い情を表現する。

加茂の作品はどことなくそのシャンソン歌手の唄に似ている。様々な状況を感じ取りながら、即興的にその時の感情、時には散文的にその思いを表現する。
短時間におもむくままに造形化し、抒情的に彩色し焼成することが可能なテラコッタという素材を上手く利用している。

作家の醸成した感情がダイレクトに伝わり、何故か懐かし感情が湧きあがる作品達である。

画廊主 梅津宏規

   
加茂幸子 KAMO sachiko
1972東京都に生まれる
1997埼玉大学大学院修了
2010文化女子大学造形学部助教に就任
[個展]
1998ギャラリーアートもりもと(東京)‘00'04
2001アサヒギャラリー(山梨)‘06
2002美術サロンゆたか(金沢)
2004天王洲セントラルタワー・アートホール(東京)
2005画廊翠巒(前橋)
ギャラリーパセオ(山形)
2006リアスアーク美術館(宮城)
2007アトリエスズキ(東京)
2008ギャラリーマスガ(福島)、 日本橋三越(東京)
2010画廊翠巒(前橋)
[主なグループ展]
1997第32回昭和会展(日動画廊/東京)‘99'00
2000女性によるー彫刻6人展(新宿パークタワーギャラリー)‘02
2001site-彫刻家たち-(ギャラリィーアートもりもと/東京)‘05まで毎年
2004現代彫刻の表現展(画廊翠巒/群馬)‘05
2007奥の若手道 (リアスアーク美術館・宮城/函館市立美術館・北海道/
北見文化センター・北海道/鶴岡アートフォーラム・山形)〜‘08年まで巡回